地球の自転が速くなった?マイナスうるう秒と私たちの暮らしへの影響

地球の自転が速くなった?マイナスうるう秒と私たちの暮らしへの影響
投稿月:2025年8月
地球が速く回っているってどういうこと?
2024年7月、世界中の原子時計や天文台の観測によって「地球の自転が通常より速くなった」と報告され、話題になりました。地球は1日=24時間という認識が一般的ですが、実際には地球の自転速度にはわずかな変動があります。
特に最近では、わずかに1日が短くなっているとするデータが観測されており、そのため「マイナスうるう秒」が必要になるのではという議論も起きています。
うるう秒とは?マイナスうるう秒とは?
通常のうるう秒(プラスうるう秒)は、地球の自転が遅くなった時に「1秒足す」ことで、原子時計とのズレを調整する仕組みです。これまでも数回実施されてきました。
しかし近年のように自転が速くなると、逆に「1秒を引く=マイナスうるう秒」を行う必要が出てくる可能性があります。
マイナスうるう秒はまだ実施されたことがなく、技術的にも運用的にも難易度が高いため、世界中の専門機関が慎重に検討しています。
この現象の原因は?
地球の自転速度が変化する要因には、地震、火山活動、大気や海流の変動、氷河の融解などがあります。これらの自然現象が地球全体の質量分布に影響を与え、自転スピードがわずかに変わるのです。
また、2020年代以降の観測では、地球内部のコアの挙動も関係しているのではないかという説もありますが、詳細はまだ解明されていません。
私たちの生活への影響は?
一般的な生活では「1秒」程度の変化を感じることはまずありませんが、ITシステムやGPS、航空管制など精密な時刻管理が必要な分野では影響が懸念されています。
特にマイナスうるう秒が導入された場合、サーバーやソフトウェアが「1秒を飛ばす」という処理に対応できるかどうかは未知数で、バグや障害のリスクも指摘されています。
そのため、世界各国の科学機関や企業が情報を共有し、対応策の検討が進められています。
不安になる必要はある?
現時点では、地球の自転が速くなること自体が異常気象や災害に直結するわけではありません。また、マイナスうるう秒の導入も数年以内にすぐに行われる可能性は低いとされています。
とはいえ、私たちの暮らしを支えているITインフラと「時間」の関係について意識する良いきっかけになるでしょう。
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