映画観た! 国宝

正直、そんなに興味がなかったのですが、Facebookのニュースフィード、いまは Facebookもタイムラインっていうのかな? そこに 4名ほど国宝を観たという方の投稿が流れてきて、投稿を最後までしっかり見たわけではなく、最初の方をチラッと見ただけでしたが、みなさんの評価が高かったので気になる作品になってしまい、鑑賞しました。
私は歌舞伎にあまり興味がない人なので、Facebookで絶賛していた人たちと同じぐらい絶賛することはありませんが、役者陣も豪華でしたし豪華な歌舞伎の世界が好きな方ならば、豪華な世界に惹かれて没頭できるのかもしれませんね。ただ映画が 3時間近くある長い作品なので、コロナ禍以降引き籠りの時間が増えた時に YouTube動画などを倍速再生で見ることが増えた私にとっては、ストーリー展開が面白いと思えるほどではないこの作品は長く感じました。世界観に引きこまれる人はあっという間の 3時間と感じるのかもしれませんが。
ストーリーとしては、
『 任侠の一門に生まれた喜久雄は15歳の時に抗争で父を亡くし、天涯孤独となってしまう。喜久雄の天性の才能を見抜いた上方歌舞伎の名門の当主・花井半二郎は彼を引き取り、喜久雄は思いがけず歌舞伎の世界へ飛び込むことに。喜久雄は半二郎の跡取り息子・俊介と兄弟のように育てられ、親友として、ライバルとして互いに高めあい、芸に青春を捧げていく。そんなある日、事故で入院した半二郎が自身の代役に俊介ではなく喜久雄を指名したことから、2人の運命は大きく揺るがされる。 』
というものです。ストーリーとして、歌舞伎の世界は芸の腕なのか血筋なのか? という考えさせられるものもあったりしましたが、私の個人の感想としては、この作品は、ストーリーを楽しもうと思う人にはあまりお勧めできないけれど、歌舞伎の世界観に浸れる人にとっては圧倒的な迫力で楽しめる作品でしょうね。
昔、上岡龍太郎さんだったと思いますが違っていたらごめんなさい。その方が仰っていた発言に、テレビが普及する前、舞台で演じていてお客さんも鑑賞するために舞台に足を運んでいたころは、役者と観客は同じ空間で同じ空気を吸う、テレビなどで映像を見るだけでは感じることのできない、間というか演者の呼吸、空気と観客の呼吸、空気が一体となる一体感で世界を作っていた。ということで、歌舞伎などを実際に鑑賞している方にとっては、映画館でこの作品を鑑賞しても、以前観た歌舞伎の空気感というのを思い出せて、歌舞伎を見たことがない私とは違った感覚で見ることができたのかもしれません。でも、映画館で観れば、演者との空気の一体感は無理でも映画を一緒に鑑賞している方たちとの一体感みたいなものはあったのかもしれません。そう考えれば、歌舞伎の世界観に触れることができて 3時間近くのこの作品を見終えることができたのも映画館で鑑賞したからかもしれません。もしネット配信か何かを利用して家で一人で見ていたら、見終えられたかどうか怪しいですね。
迫力は凄かったので、ストーリーというよりも世界観を楽しめればいい作品だと思います。あくまでも個人の感想です。
この記事へのコメントはありません。